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支部・グループからのお知らせ

2025.12.11

神奈川支部

【神奈川支部】ぶらりと歩こう会「島崎藤村旧居と完成した明治記念大磯邸園」のご報告

2025年12月6日開催のぶらりと歩こう会「島崎藤村旧居と完成した明治記念大磯邸園」に11名が参加しました。

集合場所のJR大磯駅は横浜、藤沢、平塚など県内の駅と違い喧騒が嘘のような長閑さに参加者数はびっくりです。
でも大磯町は古代に相模国の国府があり、源頼朝が平家と戦い大勝利を収め鎌倉へ帰る時に恩賞をした場所と記録されています。江戸時代東海道53次の宿場でもありました。
そして、日本最初の海水浴場が開設され、1887年(明治20)鉄道が横浜駅から国府津駅まで延伸開通した時に大磯駅は開業しました。
それを機に明治の元勲や財界人などが温暖な気候を好み多くの別荘を構えました。

駅から歩き旧東海道に出て松並木が残る一角に明治100年を期に国によって整備されたのが明治記念大磯邸園です。

現在第1期として広々した約8000坪の敷地に昨年から公開された耐震補強を施して明治期の建築様式が色濃く蘇った優雅な旧大隈重信邸と旧陸奥宗光邸の平屋建ての建物(両邸とも建坪約115坪)内部と綺麗
に整備された庭園が無料開園しています。

旧大隈邸は早稲田大学創立時の資金のため古河家に譲渡されました。
また陸奥宗光の次男が古河家へ養子に入ったことで、古河家から古河電工へと所有が移り敷地と建物が残り現在は国が所有し管理しています。
二つの邸宅は南に向けて広く開放された建物は政治家と財閥の財力がよくわかり、参加者は交互に縁側のソファーに座ることができ至福の一時をすごせました。

記念撮影は建物外部からのものです。
近くの伊藤博文邸や西園寺公望別邸も整備後に公開です。

駅へ戻る途中にある詩人で小説家島崎藤村旧居の慎ましいこと、それでも購入額は当時の平均年収の30倍の1万円(今なら1億5千万円から2億円)だったことに驚きです。
趣向を凝らした建物は24.5坪三間の木造平屋建ての元貸別荘で、藤村も「この家を生涯で最も気におった書斎がある家」として逝去までの2年半を過ごしました。

今回歩いた旧東海道松並木を走る正月恒例の箱根駅伝が身近な場所になり楽しみができ、有意義なぶらりと歩きになりました。